複数行を枠で囲む
ここでは LaTeX の文章を枠で囲む方法を紹介します. 複数行を枠で囲むには ascmacパッケージで定義されている環境を使用します.
枠1 (itembox 環境)
itembox 環境を使用すると見出しつきの枠をつけることができます.
itembox 環境の書式
\begin{itembox}[位置指定]{見出し}
・・・
\end{itembox}
位置指定では,見出しの配置を以下のように指定できます.
位置指定 | 意味 |
---|---|
l | 左寄せ |
c | センタリング |
r | 右寄せ |
LaTeXサンプル
% パッケージ
\usepackage{ascmac}
\begin{document}
\begin{itembox}[l]{最大流最小切断定理}
流れ$f$の総流量を$val(f)$,切断$K$の容量を$cap(K)$としたとき\\
流れ$f$と切断$K$が$val(f) = cap(K)$を満たすならば,\\
$f$は最大流であり,$K$は最小切断である.
\end{itembox}
\end{document}
LaTeXサンプルの実行結果

枠2 (screen 環境)
screen 環境を使用すると見出しのない枠をつけることができます.
LaTeXサンプル
% パッケージ
\usepackage{ascmac}
\begin{document}
\begin{screen}
流れ$f$の総流量を$val(f)$,切断$K$の容量を$cap(K)$としたとき\\
流れ$f$と切断$K$が$val(f) = cap(K)$を満たすならば,\\
$f$は最大流であり,$K$は最小切断である.
\end{screen}
\end{document}
LaTeXサンプルの実行結果

枠3 (boxnote 環境)
boxnote 環境を使用すると以下のような枠をつけることができます.
LaTeXサンプル
% パッケージ
\usepackage{ascmac}
\begin{document}
\begin{boxnote}
流れ$f$の総流量を$val(f)$,切断$K$の容量を$cap(K)$としたとき\\
流れ$f$と切断$K$が$val(f) = cap(K)$を満たすならば,\\
$f$は最大流であり,$K$は最小切断である.
\end{boxnote}
\end{document}
LaTeXサンプルの実行結果

枠4 (shadebox 環境)
shadebox 環境を使用すると以下のような影付きの枠をつけることができます.
% パッケージ
\usepackage{ascmac}
\begin{document}
\begin{shadebox}
流れ$f$の総流量を$val(f)$,切断$K$の容量を$cap(K)$としたとき\\
流れ$f$と切断$K$が$val(f) = cap(K)$を満たすならば,\\
$f$は最大流であり,$K$は最小切断である.
\end{shadebox}
\end{document}
LaTeXサンプルの実行結果

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